アリスと太陽

2018年7月17日
読み切りは非常に良かった。が、連載となると「歌」がネックになる。
何でかっつーと「音」だから。漫画の最大の弱点よね。
さらにこの漫画では音楽を「文字化」していないのだ。

書き文字にすらしていない。なので、音楽が流れている場面で、
もっともテンションが上がっている最高のシーンで、
この漫画は「死んでいる」のだ。

無音状態というのは、スラムダンクの終盤だとか
そういうトップクラスの漫画家が、その漫画のクライマックスで
ようやく使いこなせるハイレベルな技な訳だ。

だが、アリスと太陽では毎回使ってしまっている。しかも新人が。
これでは・・・。いや、そもそも音楽を題材にした時点で無理があるのだ。
漫画はどう頑張っても音を表現はできないのだ。紙媒体である漫画の宿命だ。

唯一方法があるとすれば、読者が自分で脳内に音楽を
響かせる事だが、無理があり過ぎる。
そもそも文字にすらしていないので、どうにもならない。

読み切りが良かっただけに、この先の見えない漫画の行く末に
打ち切りしか見えないのは残念である。

//

音楽もそうだが、将棋なんかもそう。強いとか凄いとかを表現するのに、
相当苦労するんだろう。料理なんかもう半分ギャグだしね。
バトル漫画が隆盛なのは、やっぱ一番分かりやすいからだろうな~。
見た目も派手だし。

そんな中突出した面白さで人気を博したヒカルの碁は、
やっぱり凄かったんだと思い知らされる。

コメント