引き続きボス考察。
今回は王道バトル漫画、ドラゴンボールより
ピッコロ戦から見ていきましょう。

【ピッコロ(親)】
ピッコロ大魔王のよいところは、手下の使い方が上手かった点。
そして、残酷であった点。(特に、一般人を簡単に殺していた点)

タンバリンなど、悟空級の魔物をドンドンと生み出す様は、
実に脅威でした。この驚異的な中ボスを、今までの仲間たちが
苦戦し、敗北していく。この圧倒的な焦燥感。これがニクい演出。

何度もこういうのを続けていくと非常に詰まらないんですが、
まあそれは何でもそうなんですけどね。
ともあれ、この当時のこの流れは非常にいい。バトルものとしては、ワクワクする展開です。

そして、大ボスであるピッコロ。これが極悪である事がいい。
普通、敵キャラってのは悪なんですけど、どこかいい人として描かれてるじゃないですか。
どっかのスレで見たんですが、完全に”悪”ってのはなかなか見ない。
これは時代の流れとも言えるんですけど、やはり悪は悪らしくあれと。

単純に、人を殺します・だから悪です・・・みたいな、
いわゆる「単純悪」では面白味も何もあったもんじゃないですけどね。
ネウロのシックスが一番悪らしい悪だという結果みたいでしたけど、
そういうのが今欠けている。

という事ですが、ピッコロは世界制服という分かり易い悪でした。
思惑とかは結構忘れてしまいましたが、恐怖による支配でしたっけ。
でも単に破壊して回るんじゃなく、テレビを使うなどして
いろいろと面白くしてくれました。

見せしめに町を一瞬で破壊するというインパクトもOK。
ただ、どちらにせよ「ドラゴンボールがあるじゃん」という
回避措置があるので、緊張感は薄れてしまいますが。

【ピッコロ(マジュニア)】
マジュニアになって、ピッコロの悪党としての価値は
半減以下になりました。これがライバルという形になればいいんですが、
ストーリーが進むに連れ、悟空との差は圧倒的となり、
もはやザコキャラレベルになる始末。南無という他無い。

もともと神様だったという設定から、
解説というか、参謀というか、そういう位置・・・?

【ラディッツ】
ピッコロ(親)を超えたのが、このラディッツから続く
VSサイヤ人戦です。ピッコロ(親)で使ったネタを、
ここでもう1回、圧倒的というネタを持ってきたわけです。

おそらくこの辺りがドラゴンボールのクライマックスだったでしょう。

数値化する事で、その差を歴然とさせた点。
子供と大人ほどの戦力差。ピッコロとの共同戦線。
悟飯の潜在能力。必殺技と犠牲。

いくつもの燃える要素がありました。

【ナッパ】
ラディッツに対してナッパはまさしく筋骨隆々。
安易に思い浮かぶ強いキャラクターそのもの。
だからこそかませに使われる事も多いタイプですが、
ナッパは強い。それが最初の「クンッ」に表されています。

指を振るだけで、町が消し飛ぶ。
この演出は素晴らしいものがありました。

そして、修行したZ戦士たちが大苦戦!
ある程度善戦しつつも、やはり圧倒的な戦力差は埋められない。
この展開も燃える要素です。

もしRPGだったら、
攻撃!→ダメージ0
攻撃!→ダメージ0
攻撃!→ダメージ0
なんて詰まらない演出になったに違いありません。
(いわゆる負けバトル)

「悟空ー!はやくきてくれーーーーー!!!」

【ベジータ】
間違いなく、ドラゴンボール最高のバトルでしょう。
すなわち、バトル漫画史上最高のバトルである。

待望の主人公到着。Z戦士が束になっても敵わなかったナッパを、
圧倒的パワーで粉砕。そんな主人公の攻撃がまるで効かない。
必殺の界王拳を使うも、多少善戦するがやはり届かない。

故に、禁断の界王拳3倍を使わざるを得ない!
しかし、多用はできない!このギリギリのバトル!
肉体制限であり、時間制限であるこの緊張感!

そして戦闘は、悟飯参戦・大猿化・元気玉などの
ギリギリの消耗戦へと続いていく。

これ以上無い攻撃である、元気玉が”直撃”・・・
でもまだ倒れない!!!強い悪役ベジータ!!!
対して悟空は全身骨までグシャグシャ状態!!!

燃えるぜ!!!熱っ!!!

これだけ面白い戦闘を描いてたら、
編集部も、そりゃあここでジエンドにはできないよね~。

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