数字と民意

2011年8月2日
と書くと政治方面っぽいけど、要するにアンケート結果が示す
意見ってのは全体の意見じゃねーよってやつ。

1時間番組の後に「この番組面白かったですか?」って
アンケートを取ったら、9割の人が「面白かった」って言ったとする。

でも逆に言えば「面白いからこそ1時間も見れた」わけで、
そうじゃない人は「5分10分でチャンネル変えてるわヴォケ」って事になる。

ジャンプのアンケートなんかも言われているように、
あれは「ジャンプを見ている人の意見」ではなくて、
「ジャンプのアンケートを出すような人の意見」なんだよね。

端的に言うなら”面白い漫画”が生き残るんじゃなくて、
”アンケートが取れる漫画”が生き残るわけだよ。
アンケートが取れる=面白いとも言えるが、完全なイコールではない。

その辺り、アンケート率100%とは言わずとも、80%以上が
得られるようにならないと、あんまり意味無いんじゃねーの?って思う。

選挙にしても、得票率云々の前に、まず政治屋自体の思想や政策、結果を
知らないでしょう。応援する人ただ一人なら十分知ってるとしても、
”選ぶ”んだから、他の人についてもある程度熟知する必要がある。

ベストワンを選ばなきゃいけない。オンリーワンなんてファンタジーの世界だけ。
何がベストかを選ぶには、全体を見なきゃいけない。
時には”悪”も正義だったりする世界で、非常に難しい選択をさせられるわけだ。

この辺、人間って絶対成長してないと思う。
成長できる環境が整ってないのが一番だろう。
もちろん、ある程度の人がある程度やってるってのは、
客観的に見てて分かる部分もあるが、それでも足らないと思う。

「あいつは眼鏡かけてるから頭いいはず!」
所詮、そのレベルじゃない?

真面目に考えている人が2割いたとしても、
適当に考えている人が8割いたら、結果は無意味なものになる。

よくジャンプの人気投票でダンボール投票をする人がいるってのが
あるけど、確かに愛情の表現方法としてはありかもしれないが、
そのままそれを1000票扱いとかするのはどうかと思う。

ブリーチの投票でもいってたが、「小さい子供はそんなに
ハガキ買えないんだよ」って。その通りだし、
別に小さい子供じゃなくても「投票する」事自体が大切であって、
それ以上は無いはずなんだよね。

じゃあ選挙に行って、「私はこの人を応援したい気持ちは
誰にも負けないので、お金は払いますから1000票投票します!」
って、それが受け入れられると思うでしょうか?

ダンボール投票は、1票として受けるけど
”ペンネームOOさんは1人で1000票投票してくれたぜ!ありがとな!”
ってのはありだと思う。金の力って事もあるけど、
逆にそれだけの労力を使ってるわけで。
5万円手に入れるには、5日以上は労働が必要だろうし。
1000回分何かする(キャラの名前を書く)ってのも大変だし。
まあ、コピーって手もあるだろうけど。

という事ですが、ジャンプのアンケートとか、
その辺はもっと簡略化していいんじゃないでしょうか。
公式ページから投票できるようにするとか。
感想付きでの投票は2ポイントにするとか。
どっかのページで見たけど、嫌いな漫画に投票できるようにするとか。

現状のアンケートを維持しつつ、時代に合わせて改良していくのは
必要かと思われる。あと、アンケート至上主義が生み出す悪も問題だよな。
軽率?早計?一喜一憂はいかん。

テコ入れにより悪化したと思われる作品ほど悲しいものは無い。
時間をかければ良作になった作品だってあるかもしれない。(晩成型)
もちろん、それを断罪するのも商業誌として正しい選択と
言える部分も多数あるだろうから仕方ないとも言えるんだが。

そういえば、ある漫画が編集者無しでやってたけど、廃刊になったってのが
あったしな~。まあ、編集者有りでもバンバン廃刊してるけどね。

別の意見として、そもそもテコ入れってのが間違ってるってのもあるかも。
作者の伝えたい事、表現方法をある程度維持させつつ、やり切る。
これって大切なんじゃ?
下手にブレさせて人気取っても・・・。

まあ、そういうのは「理想」って感じがするけど。
どの道大きな変更するなら(リボーンみたいに)、
最初っからその方向で新しく作品を作ったらどうよって気もする。

最初からバトル漫画として出発していれば、
リボーンに対する見方も随分違っていると思う。
ただ、バトルものとしても納得できない部分が大量にあるのでアレだが。

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